
新生児期は、ジーナ式のスケジュールを「のせる時期」ではありません。
スケジュール開始前の新生児期に意識しておきたいジーナ式のポイントを、相談人数100人以上のジーナ式実践経験をもとに整理します。
あとからスムーズにスケジュールへ移行するために、新生児期に“やっておくと楽になること”をまとめました。
本記事では、新生児期を「ジーナ式スケジュールの準備期間」と考え、スケジュール開始前に意識しておきたいポイントを解説します。
時間通りに動くことよりも、後から整えやすい土台づくりを目的とした内容です。
新生児期に意識しておきたい6つのポイント
実際にジーナ式スケジュールを始められるようになるまでに、できること・やっておいたほうがいいことは何か。
著書の内容を踏まえつつ、私自身の経験を振り返ると、意識しておきたいポイントは次の6つです
ディマンドフィードにしない
ディマンドフィードとは
赤ちゃん主導の授乳方法のことで、赤ちゃんが欲しがったタイミングで授乳を行う方法です。
ディマンドフィードを推奨しない理由
ジーナがディマンドフィードに反対する理由は、主に3つ
- 新生児は自分から欲しがらないことが多いため
本来は必要としているのに自分から欲しがらないために授乳間隔が空いてしまうことは、脱水症状のリスクもあるのでおすすめしていません。
特に新生児期は「欲しがらない=足りている」とは限らないため、注意が必要です。 - 空腹か別の理由で泣いているのか判断しにくいため
赤ちゃんが泣くたびに授乳をするので、空腹以外で泣いている可能性があるのかどうかが判断しにくくなってしまいます。 - 夜中に何度も起きて少量のむ睡眠パターンになるリスクがあるため
ディマンドフィードで育った子は夜中に長く寝ることができる時期が来ても何度も目を覚まし少し飲んでは眠るという睡眠パターンになりやすいからです。
※これはすべての子に当てはまるわけではありませんが、リズム作りの観点ではリスクとして考えられています。
授乳間隔をあけすぎない
ジーナは3時間の授乳間隔を推奨しています。
その理由は、仮に新生児期に4時間の授乳間隔にした場合、次のような流れでトラブルにつながる可能性があるためです。
- 母乳の出に影響がある
1日6回では胸に刺激を与えて母乳がよく出るようにするのには不十分になる可能性がある - 1日に必要な量が飲みきれない可能性がある
新生児期は飲む量が少なく頻繁に授乳する必要がある
しかし、1日6回に制限していると足りなくなり、2~3週間(成長期)に赤ちゃんの需要に対して母乳の供給が不足する - 2時間おきの授乳など頻繁になる
- 仮に日中に授乳間隔があいても、夜間に飲む量が増える
不足した分を補うために、夜中に飲む量が増える - 1日に10~12回以上の授乳が必要になる
そして、睡眠不足で疲れがたまり、1回の授乳時間がより短くなっていく
「3時間間隔=絶対」ではない
よく誤解されがちなのが「推奨=しなければならない」です。
空腹で欲しがっている場合は、3時間以下でも授乳が必要になります。
これは、1〜2時間おきに授乳を求める場合で、母乳がきちんと出るようになるまでの数日間は、空腹で泣くたびに授乳が必要になります。
体重別で考える授乳間隔
トレイシー・ホッグの『トレイシー・ホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全 』では具体的な目安として、出生体重別に授乳間隔を記載しています。
1つの目安として参考になるので、整理してみます。
| 出生体重 | 授乳間隔 |
|---|---|
| 2250〜2900g | 日中は2時間、夜間は4時間 |
| 2900〜3600g | 日中は2.5〜3時間、夜間は4〜5時間 |
| 3600g | 日中は3時間、夜間は5〜6時間 |
なぜ体重別で考えるのか
小さく出生体重の少ない赤ちゃんは、胃の容量が小さいということは容易に考えられますが他にも理由があります。
小さな赤ちゃんは、飲むために起きているための体力がまだ、あまりありません。
その結果、飲みながら寝てしまい1度にたくさん飲むことが難しく、早めに空腹になるためです。
そのような赤ちゃんがいて、早めに空腹になることをジーナも想定しているので、「3時間間隔=絶対」ではなく空腹であれば3時間経ってなくても授乳する必要があると考えています。
おくるみに慣れさせておく
退院してしばらくした生後3週間頃、「おくるみをするとよく寝るよ」と友人に聞き、試してみたことがありました。
しかし実際には、どんなに巻いても巻かれること自体をを嫌がってしまい、うまく使うことができませんでした。
あとから振り返ると、もう少し早い段階から慣れていれば、お昼寝トラブルが楽になっていたかもしれないと感じる場面がありました。
ただし、すべての赤ちゃんに合うわけではありません。
包まれることが自体が苦手な子もいるため、無理に使う必要はなく赤ちゃんの反応を見ながら判断することが大切です。
参考:トレイシーホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全
母乳量を把握する
新生児期は、各時間にどのくらい飲めているのかを把握しておくことがとても重要です。
体重がなかなか増えない場合や、新生児なのに極端に寝ない・ずっと機嫌が悪い場合は、実は授乳量が足りてないケースも少なくありません。
この場合は、
- 母乳量を増やす工夫をする
- 必要に応じてミルクを足す
といった調整が必要になります。
ただし、毎回きっちり測る必要はありません。週に1回程度でも目安を把握できていれば十分です。
「足りているのか」「足りていないのか」が判断できるだけで、新生児期の不安や迷いは大きく減ります。
哺乳瓶拒否を防ぐための準備
哺乳瓶拒否の対策は、実は新生児期(0ヶ月)から始めることができます。
あとから慌てて対策するより、早い段階で「慣らしておく」ことがとても大切です。
基本の対策ステップ
【STEP1】
新生児のうちに、搾乳した母乳またはミルクを哺乳瓶で飲ませる
【STEP2】
1日に1回、哺乳瓶を使う
おすすめのタイミングは 22:00の授乳 または 夜中の授乳
注意点
乳頭混乱を防ぐため、早期から1日に2回以上、哺乳瓶を使うことは、ジーナはおすすめしていません。
実は多い哺乳瓶拒否
私自身、生後5週頃まで混合育児をしていました。
その中で感じた最初の悩みは「飲んだ量がよくわからない」ということ。
そして最終的には、乳頭混乱に悩むことになりました。
これまで多くの相談を受ける中でも、「哺乳瓶拒否になってから対処する」ケースは本当に大変なものが多いです。
1回でもミルクを使う予定がある方、今後使う可能性が少しでもある方には、ぜひ知っておいてほしい対策です。
添い寝・添い乳を習慣にしない
理由は、主に2つあります。
命に関わるリスクがあるため
添い寝は、SIDS(乳幼児突然死症候群) のリスクが高まるとされています。
リスクがあるという事実を知った上で避けられる選択肢として、私は添い寝・添い乳をおすすめしていません。
添い寝のリスクについて詳しく読む▼
赤ちゃんのねんねで一番優先すべきなのは「安全性」です。ジーナ式では、睡眠の質を整える前に、事故を防ぐための環境づくりを重視します。安全な睡眠環境とは何か、どんな点に注意すればよいのか、そして実際に我が家で使っていたアイテムを、相談人数[…]
ひとりで眠ることが難しくなりやすいため
添い寝や添い乳が続くと、「添い寝=ねんねサイン」 になってしまうことがあります。
この場合、
- 夜中に起きるたびに添い寝が必要になる
- 親がいないと再入眠できなくなる
といった形で、月齢が上がるにつれて負担が大きくなりやすいです。
もちろん、「夜中ずっと添い寝ができる」「起こされても負担に感じない」という場合であれば、ねんねサインとして成立するケースもあります。
ただし、SIDSのリスクという観点からは推奨できません。
ねんねサインがどのように定着し、どんなトラブルにつながりやすいのかについては、
▶︎ 「少しでも長く寝てもらうコツ」 の記事で詳しくまとめています。
「ゆるジーナ」でいい!
新生児期は、時間通りに動くことよりも「あとから整えやすい状態を作ること」が大切な時期です。
ジーナ式では、この時期を“ゆるジーナ”で過ごしても問題ありません。
なぜ新生児期はゆるくていいのか、どこを意識しておけばいいのかについては、以下の記事で詳しくまとめています。
新生児期からジーナ式を始めたいけれど、「いつからスケジュールに入れるの?」「0ヶ月の間は何をしておけばいい?」と悩む方は多いと思います。ジーナ式スケジュールを開始できる目安と、新生児期にやっておくと後が楽になる準備・考え方を、相談人数[…]
さいごに
私が息子を産んだ病院では、
- 母乳育児を基本としつつ、希望があれば混合・ミルクにも対応
- 3時間おきの授乳
- 安全面から添い寝は禁止
という方針でした。
振り返ってみると、この環境があったことで、新生児期は「ゆるゆるジーナ」だったにも関わらず、ジーナ式を本格的に取り入れた際も、授乳リズムを一から作り直す必要がほとんどありませんでした。
完璧にスケジュール通り動けなくても、新生児期に
- 授乳間隔の考え方
- 安全な睡眠の前提
を意識しておくだけでも、その後のリズムづくりはずっと楽になります。
新生児期は「きっちりやる時期」ではなく、あとから整えやすい土台を作る時期。
この記事が、今、新生児を迎え、何が正解かわからず迷っている方の小さなヒントになれば嬉しいです。

■ジーナ・フォード「カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」,朝日新聞出版,2020/1/20
■Gine Ford「The Complete Sleep Guide For Contented Babies & Toddlers 」,Ebury Digital,2012/3/31
■トレイシー・ホッグ「トレイシー・ホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全 」,ブックマン社 ,2006/11/25
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