本記事では
ジーナ式でよく出てくる「クライ・ダウン・メソッド(crying down method)」とはいったい何でしょうか。翻訳本ではかなり簡潔に書かれており、どのような時にこのメソッドを行い、どのようなやり方なのか、注意することは何かがわかりにくいので、今回はこれをテーマにまとめました。
※私の記事を含め、ネットなどで簡単に検索して出てくる情報だけでは不十分です!必ず本を読みましょう。
クライダウンとは
疲れすぎてしまった赤ちゃんが眠りにつく時の泣き声のパターンを示す用語を「crying down 」といいます。
crying downとは逆に、よく眠っていたのに空腹で起きて泣いて授乳を要求することを「crying up 」といいます。泣き方には、次のようなパターンがあります。
crying upの泣き方パターン
目が覚めて最初は柔らかく優しくかすかな泣き声→1,2分後(そのままにしておくと)泣き始める→しばらくすると静かになる→先ほどより強く泣く→繰り返しで徐々に泣く間隔が短く、そして泣きが強くなる→ギャン泣きになる
crying downはcrying upとは逆にはじめから強く次のようなパターンで泣きます。
crying downの泣き方パターン
・寝かせられると大きな声で叫ぶように泣く
・寝つくために10〜30分間はかかる
・疲労度が高いほど泣き声も大きく時間も長くなる
対象
☑︎〜生後6ヶ月
☑︎空腹ではない
☑︎睡眠問題が比較的軽度
おすすめは次のような赤ちゃん
・疲れすぎたり興奮して眠るのが困難になっている子
・満腹でセルフねんねしようと頑張っている子
・間違ったねんねの癖ができている子
やり方
STEP1
満腹で(空腹の可能性がない)眠る準備ができたらベッドに寝かせ退室する
STEP2
泣いて寝付けない場合でも最低10分間以上、様子を見る
疲れすぎている場合は20分ほど様子見が必要なこともある
STEP3
10分後、滞在時間2分で落ち着かせる
・優しく撫でる
・静かに声かけ など
STEP4
また10~15分間様子を見る(STEP1、2を繰り返す)
注意
・生後6週未満のクライダウンは通常5~10分ほど
・疲れすぎの場合は、最大20分間かかる
成功の秘訣
・リラックスタイムとして20分間のねんねルーティン
メソッドを行う時には一緒に上記を組み合わせて行うことがおすすめ
・介入しないこと
疲れすぎてしまった赤ちゃんが寝つこうとしている時に、親の介入は長期的な睡眠トラブルに繋がるとオックスフォード大学の調査でも確認されています
・抱っこしないこと
ベッドの中で自分で眠りにつくことが重要
さいごに
クライダウンメソッドは、実は私も何度もお世話になってます…
息子の場合は、疲れすぎでクライダウンをしていたので20分近く見守る必要がありました。
クライダウンなので最初から酷く泣くので、正直メンタルにくることもあったのですがその時、私の心を保つために
・寝るための練習をしているんだ
・今介入したらその練習を私は邪魔をすることになる
・普段セルフ寝できるんだから大丈夫
・この子は18分でいつもクライダウンする
大体こんな気持ちでタイマーとモニターと睨めっこしていました。
私の相談者さんも多くの人達がクライダウンメソッドは行なっていたものでジーナ式を行う上で、ほとんどの人が1度は経験をするものではないでしょうか。
クライダウンメソッドでは、数日のうちに学習してセルフねんねできるようになると言われていますが中には数週間かかる子もいます。
親にとって20分泣いているのを見守るのは、覚悟が必要なものだと思います。
ジーナ式をはじめる時もそうですが、何のために?誰のために?目的は?というのを考えて行うと一貫性と根気を持ち続けるためにも、気持ちの面でも、いいのではないでしょうか。
参考文献
▪️ジーナ・フォード「カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」,朝日新聞出版,2020/1/20
▪️Gine Ford「The Complete Sleep Guide For Contented Babies & Toddlers 」,Ebury Digital,2012/3/31