本記事では
本記事ではこれまでの実践編の記事同様、実際にやってみて・相談を受けてきた経験を元によくある睡眠トラブルとその対応・対策についてまとめていきます。
※ネットなどで簡単に検索して出てくるスケジュールでは不十分です!必ず本を読みましょう
授乳のよくあるトラブル
授乳を嫌がる
14、18:30のどちらかの授乳を嫌がる場合
14:30の授乳を徐々に減らしてこの時間を卒業するサイン!
7:00の授乳を嫌がる場合
次のことをまず確認してみましょう。
☑︎授乳→食事の順番になっているか
☑︎前日の授乳・食事量が多すぎていないか
これでもトータル180ml摂るのが難しければ食事にミルクを使用することをおすすめします。
就寝前の授乳を嫌がる
昼食時の授乳を卒業している場合
次の3つを確認しましょう。
☑︎14:30の授乳の卒業サインではないか
徐々に減らして卒業する
☑︎夕食の量が多すぎないか
目安は、大さじ8以上食べていないか
☑︎疲れすぎていないか
発達に伴い活動性が高まり、就寝時に疲れ切っていないか
対策は、昼寝を15分伸ばす・夜の就寝を15分早めるのどちらか
昼食時に授乳をしている場合
先のチェック項目も確認のうえ、次のことを確認してみましょう。
①昼食時の授乳を減らし、14:30の授乳を15:00に遅らせ、夕食を16:45に前倒す
②就寝前の授乳量が増えたら、3日おきに2~3分ずつ夕食を遅らせ17:00開始に戻す
22:00の授乳量が減らない
この月齢で22:00が減らない場合、それによって7:00に飲めないトラブルが想定されます。
場合によっては7:00が減ることで昼食時にミルクをたくさん飲みたがり離乳食拒否なんてケースも…
このような状況で22:00をいきなりなくすと、空腹による早朝覚醒、疲れすぎなど他のトラブルにつながる可能性があるのでしっかりとした手順で減らしていきましょう。
①11、14:30の授乳量を大幅に減らし、昼食と夕食の量を増やす
②22:00の授乳量を減らし、翌日の7:00の量を増やす
③11:00の授乳量は減らし続け少量になったら、14:30の授乳量を増やす
※③は14:30の授乳が必要であれば
この方法でやりたいことは、1日の合計授乳量を見直すことで解説すると次のことを行なっています。
・離乳食を増やすために、授乳量を減らせる時間を見つける
・最終的に1日のうち7:00、18:30の量が1番多くなるようにする
・必要であれば22:00をしばらく少量でも続ける
トレマグ拒否
9ヶ月になってもトレマグ拒否が続いている場合は次の手順の練習方法が提案されています。
⑴7:00の授乳をトレマグで最低60ml飲ませる
8:30〜9:00くらいまで、20分おきに試す
⑵昼食時は離乳食→トレマグで練習
昼寝後、入浴後は通常通り哺乳瓶で授乳
⑶7:00で飲めるようになったら14:30もトレマグにする
飲めるようになるまでは数日、またはもっとかかる可能性がある
夜間/早朝の授乳
基本的に24:00以降の授乳は朝の授乳とみなして計算をします。
3回食を開始後、5:00以降に授乳をした場合は7:00は授乳せず7:30に離乳食、食後に少量の授乳しましょう。
夜間/早朝に授乳が必要な状況に対しての対策
まず本当に空腹なのか。これは、コアナイトメソッドを試してみましょう。
やはり空腹!であれば、方法は2つです。
方法1
22:00を一時的に復活させる、増やす!
これは22:00に余力があれば…です。
一度増やして朝まで眠ることができれば、その後は22:00を減らすための方法を行い日中の食事量と授乳量を見直しましょう。
方法2
希釈授乳と呼ばれる方法です。これはThe Complete Sleep Guide For Contented Babies & Toddlersに記載されているものです。
日本ではあまり馴染みのないものになりますので、かかりつけ医に相談し、必要性の有無・リスクはご自身の判断で行なってください。
離乳食のよくあるトラブル
離乳食を嫌がる
まずは、ミルクを飲みすぎていないかです。
授乳量に問題なければ次のこと1つ1つ確認しましょう。
☑︎食事の時間に疲れすぎていないか
☑︎食事/授乳の時間は適切か
☑︎食事の前に水やジュースを飲んでいないか
水分は食事を半分以上食べ終えたら
☑︎食間のおやつは多くないか
これらに問題がなければ、離乳食そのものを一度見直してみましょう、。
月齢にあった食事になっているか
食材のカットサイズ/とろみ/手づかみ食べなど月齢に合った食事形態
・色々な食材をごちゃまぜにしてないか
食べ物の色・形・食感に興味を持ち始めるため
・少量ずつ何品か用意しているか
食感や色の違う野菜などを少量づついくつか用意
特定のものを嫌がる場合は、2週間ほど出すのをやめて再度試してみましょう。
食事拒否、遊びだす
食事の時間に食べることを拒む、食べ物を床に投げ飛ばして遊ぶなどは、速やかにお皿を片付けるようジーナは推奨しています。
そんなの普通に無理じゃない?
そうです、親としては食べないからもうおしまい!と下げるのも全然食べてないし…と不安になります。
ですが速やかに下げるようしているその理由は、
・食事を強制しない
・おだてて食べさせるような癖をつけない
・騒ぐ→デザートの流れを学習させない
なので、これらを意識して時間をほんの少し開けてから再度食事にするなどはどうでしょうか。
月齢に合わない食事
月齢に対して適切な食事形態にするのは、身体的/精神的な発達に重要だからです。
具体的には、目と手の協調性や指の操作性を高めることができます。これらは遊びの時間でも学ぶことができますが、せっかく得たスキルが食事の時間で制限されるとイライラ/混乱してしまうため月齢にあった食事を用意することが重要となります。
その他のよくあるトラブル
不安
6~12ヶ月頃の赤ちゃんは、母親と離れることを不安がる分離不安や人見知りが始まります。
このような時は、故意に赤ちゃんを一人きりにさせても問題解決にならず、赤ちゃんのストレスはより高まる可能性があります。
不安そうな場合は、すぐに安心させること!
夜間覚醒時は、必要以上に過度な刺激は与えずに対応しましょう。
また、ねんねのお友達の導入もおすすめです。
ねんねのお友達(コンフォーター)
コンフォーターとは
生後6~9ヶ月頃より、ほとんどの赤ちゃんは何かしらのものに愛着を形成しはじめます。
赤ちゃんが自分の存在を母親から独立した一人格だと認識し起こり、母親から得られる安心感が手に入らないときの代役となります。それらのものを「コンフォーター」と呼びます。
導入のポイント
使用時間を制限をして極度な依存を回避しましょう。
・リラックスタイム
・就寝時間
寝室以外の場所に持ち出したり、外へは持って行かないようにすることをおすすめします。
(例外:旅行など)
同じものを2つ用意しましょう。
理由は2つです。
・定期的に洗い替えができるようにするため
・壊れたり紛失したときの予備になるため
さいごに
9ヶ月以降、低月齢とはまた違った悩みが増えてきます。
離乳食を食べない、授乳を嫌がるとよくある悩みから、逆に授乳量が減らない!など…
実は、高月齢では睡眠トラブルの原因の一つとして「食事のバランス」で授乳量が多すぎるケースが意外と多いです。
どこが多くて、どこが少ないのか、最終的にどうしたらいいか
この3つを書き出して計画立てをすると意外と道が見えて来るのでぜひ、迷ったときはやってみてください。
参考文献
▪️ジーナ・フォード「カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」,朝日新聞出版,2020/1/20
▪️ジーナ・フォード「トドラー期のやる気グングン1・2・3歳の子育て講座」,朝日新聞出版,2020/1/20
▪️Gine Ford「The Complete Sleep Guide For Contented Babies & Toddlers 」,Ebury Digital,2012/3/31
▪️Gina Ford「The Contented Little Baby Book of Weaning 」,Ebury Digital ,2012/4/24